オンライン療育のメリットとデメリット

新型コロナウィルス拡散防止協力を私も実施しています。

協力、つまり休業をする上で最も悩ましい課題になったのが、お子さん向けの個別指導です。

 

発達障害やグレーゾーン、知的障害などの「見えない障害」を抱えているお子さんの療育は、私は直接指導しかできないと思い込んでいました。

ただ、時代の流れというかニーズというか、今の状況を鑑みたサポートを考えてみた結果「オンライン療育を実施してみよう」という運びになりました。

 

ただ、直接的な個別指導より指導の質が危ぶまれるのは確かでしたので、何名かのお子さんに協力をしていただきました。

ここでオンライン療育を実施してみた結果と課題をお伝えできればと思います。

 

オンライン療育を実施するための準備

「オンライン」ということは、インターネットの環境を整える必要があります。

インターネットの家庭普及率は高いかもしれませんが、端末となるとまだまだ十分でない状況であるのは確かなこと。

特に、日常生活でインターネットをあまり利用しないご家庭はネット環境が整っていませんので、まずはそこから準備が必要になってきます。

<受講するご家庭の準備>
・インターネット(Wi-Fi)環境
・タブレット端末、またはパソコンなど画面が大きな端末
・学習に適した部屋または場所
・Skypeなどユーザ登録が必要な場合はユーザー登録
・ビデオ通話アプリのインストール
・レッスン中にサポートする大人

以上をご覧いただいてお気づきかと思いますが、保護者の方がインターネット関係にある程度詳しくないと、オンライン療育を実施すること自体が非常に困難です。

以上、全てを準備していただいて初めてオンライン療育が可能になります。

 

次に、私たち指導をする側の準備です。

<指導者の準備>
・インターネット環境(できるだけ安定していると良い)
・タブレット端末、またはパソコン
・ヘッドセットまたはマイク付きイヤホン(端末のマイクだと、周囲の音を拾ってしまい、お子さんがレッスンしづらいため)
・書画カメラ(手元を映せるカメラ)
・ホワイトボード(A4程度の小さいサイズ)
・ビデオ通話サービスへの登録(私はzoomを利用しています)
・指導教材
・その他、予備教材や教具

お子さんのご自宅にプリンタなど印刷環境が整っていない場合は、プリントなどのレッスンで使用する教材を送付する必要があります。

 

以上がおおよその準備です。

ここでポイントなのが、レッスンで使用する以外の教材教具を揃えておくことです。

理由は後ほど書きますので今しばらくお待ちくださいね。

 

オンライン療育のメリット

今のような外出を控えたり、人との接触をできるだけ少なくしたりすることでは理に叶っています。

オンライン指導にすることによって、ルールの中である程度の希望を叶えることができました。

何よりもお子さんの学びの機会を守ることができますので、毎日の積み重ねが重要な発達障害のお子さんにとっては、学びの機会を阻害されるがないのでこれは素晴らしいアイデアだと思いました。

 

 

オンライン療育のデメリット

アイデアとしては素晴らしいオンライン療育。

療育のことをご存知でない方にとっては、オンライン授業やオンライン講義などと同じように感じるかもしれませんね。

オンライン授業やオンライン講義などでも不便を感じることがあるはずですが、その不便さの度合いを強くして、かつ、その他にもデメリットが追加されるのがオンライン療育です。

 

同時進行の多さ

オンラインとなると、目の前にあるのは画面です。

そうなると、お子さんとしては

・画面を見る
・指導者の話を聞く
・着席を維持する
・手元にある教材を見る
・オンライン上での会話(うなずきでは分かりづらい)

以上のことを同時にこなす必要があります。

発達障害のお子さん、特に自閉症スペクトラムやADHDのお子さんの場合、一つの物事に集中するのは得意なのですが、同時に複数の動作を行うのは苦手です。

オンライン療育を始める前に、オンラインでのコミュニケーションに慣れておくことがお互いにとって良いでしょう。

 

セルフコントロールの難しさ

オンライン療育は、目の前に指導者がいるわけではないので、個別指導の形態でもお子さんの集中が途切れがちになってしまいます。

集中度が低くなってくると、多動傾向のお子さんは、手に取りやすい位置にある小物を手にして多動を逃すことをしはじめます。
そのうち、座席から離れてしまいます。離れて戻ってこられるのであれば指導を続けることができますが、そうでない場合は指導を中断せざるを得ません。

そのため、保護者の同席が必要になってきますが、保護者の方とあなたの信頼関係が構築されていれば、お子さんが療育から離脱してしまっても問題はないのです。
でも、信頼関係が構築されていない場合、指導者側のの指導力が疑われてしまう可能性があります。

 

不注意傾向が強いお子さんの場合、着席できていたとしても、注意散漫になっていたり、ボーッとして脳が休憩をしてしまったりしてしまうことがたびたびあると思います。

ですから、お子さんのハイパフォーマンスを引き出すのがなかなか大変です。

不注意傾向にあるお子さんもまた、保護者の方の同席をお願いする必要があると思いますが、集中が途切れた場合は声かけだけではなく、ボディタッチもお願いすると良いと思います。

 

以上のように、個別指導型の療育であったとしても、お子さん自身のセルフコントロールが難しいので、問題行動が起こりやすくなると見越した指導内容にすると良いでしょう。

それから、普段の指導以上にメリハリのある指導が求められるのもオンライン療育の特徴です。

 

平面上での指導の限界

画面を通した療育では、ボディプロンプト、いわゆる「手取り足取り」のサポートは不可能ですよね。

そのため、まだ療育を始めて間もないお子さんには、オンライン療育は全く向いていません。

もちろん、手をとって実施する必要がある療育も同様に向いていません。

 

それから、プリントなど道具を介しての指導の場合、例えば算数プリントの問題を解くとします。指導者はお子さんに「プリントの○番の△番の問題を見てください」とお子さんに言葉だけで指示を出したとします。
普段であれば指先で「ここだよ」と言いながらポインティングできますが、オンラインだとそれが難しいです。
お子さんは、耳から入ってくる指示を聞いて、それを記憶に留めて(ワーキングメモリ)該当する問題を探すことになります。

解く問題を書画カメラで共有した場合、画面に映っている問題とお子さんの手元にある問題をマッチングさせる技術がお子さんに備わっている必要があります。

 

直接的に指導できないデメリットは、指示の通りづらさもありますので、指示の出し方にもひと工夫が必要になってきます。

 

いくら指導者側に素晴らしい指導技術があったとしても、その指導内容やお子さん側の受講スキルがオンライン療育を実施するまでにある程度のレベルにまで達していないと、オンラインでの療育はできないなと実感しました。

 

オンライン療育の経験は必要

オンライン療育には様々な困難が立ちはだかりますが、それでもなおオンライン療育の機会は必要だと私は思っております。

理由は、というと、新型コロナの影響で、世の中のオンライン化が急速に広まったからです。

これまで「オンライン化は不可能」だと思われてきた物事でさえ、オンライン化が可能だということが判明したと思いますし、その努力を大人が実施している状況があります。

そうなると、私たちの子どもたちもオンラインに慣れておく必要があるのです。

私たちの子どもたちが大人になる頃には、オンライン化がますます進んでいることでしょうから、幼いうちからオンラインに親しんだ学び方ができるよう、今から準備しておくのも大事になってきます。

 

 

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