あなたが「療育」という言葉を知ったのは、何がきっかけでしたか?
多くの人が自治体の健診だったり、幼稚園や保育園の先生からだったり、なかなか突然のことだからこそ、理解するまでに時間がかかりますよね。
しかも、です。「療育」という言葉は、マイナーでありネガティブなイメージを私たち親はもってしまいがちです。
たとえ知っていたとしても、あなたが気のおける人物でないと言葉に出しづらい雰囲気もありますよね。
そもそも「療育」って、みなさんご存知ないですもんね・・・。
しかも「療育」っていう言葉をどう説明すれば誤解がないように言えるのか分からないんです💧
療育って、障害者手帳をもっているお子さんだけが利用しているのではないから、みんママさんのおっしゃる通り「誤解がない」ように説明するのって重要ですよね。
そこで、今回はこの「療育」について考えてみましょう。
「療育」という言葉を作ったのは日本人
1942年、東京に「整肢療護園」という肢体不自由児のための施設を開いた東京大学整外科名誉教授であり肢体不自由施設の生みの親である高木憲次氏。彼が「療育」という言葉を作りました。
整肢療護園は東京大空襲で焼けてしまいましたが、のちに再建されました。現在、東京都板橋区にある心身障害児総合医療療育センターの礎となる施設でした。
今までの説明でお気づきかもしれませんが、日本に初めて導入された「療育」は肢体不自由児に対してのものでした。
ちなみに、知的障害児の教育を行った初めての施設は滋賀県にある「近江学園」で、1946年に糸賀一雄らによって創設されました。糸賀一雄は「社会福祉の父」と呼ばれています。
「療育」という言葉の意味
「療育」は英語にすると「Treatment&Education」と訳します。「Treatment」は「治療」「処置」などの意味を持ちます。「Education」は「教育」の意味を持つ英単語です。
治療、つまり医療と教育がコラボレーションしたのが「療育」です。
私たちは日常生活に必要なスキルを身に付ける時、家庭や地域でのしつけや教育でだけで十分に身に付けることができますが、障害を抱えていると一般的な学びだけではどうしても不足していまします。
それは家族が100%以上努力しても困難を極めます。
そこで、医療や教育などあらゆる専門的な手段を活用して、そのお子さんにぴったり合う学びのスタイルでお子さんの成長をサポートしスキルアップにつなげるのが療育なのです。
療育を必要とする人は?
先ほどお話ししましたとおり、歴史を紐解くと「目に見える障害」、つまり肢体不自由を抱えるお子さん限定のような気もしてしまいますが、現在は「見えない障害」の療育も充実してきています。
知的障害、ダウン症、広汎性発達障害、自閉症、ADHDなど、一人ひとりの発達特性に合わせた療育が各地で実施されています。
医療の進歩と共に「早期発見・早期療育」が叫ばれています。
目に見える障害の場合、非情に早い段階から医療と連携した療育が実施されていますが、見えない障害の場合は、周囲の気づきと保護者の気づきが合致して初めて療育が実施されます。
そのため、どちからの認識が欠けていて、あるいは大人による「大丈夫」という心持ちが療育を受ける機会を逃してしまうというケースも実際に存在します。
大人の成長ではなく、子どもの成長と未来に関することですから、大人側の都合や考えだけで、子どもの療育の機会を犠牲にしてほしくないと私は思っています。
「療育」という言葉の伝え方
先ほどお伝えしたように、療育は、お子さんに障害があってもなくても受けることができます。
それなら、みんなが受けられるのか、というとそうではありませんよね💧
療育を受けられるのは、発達に心配を抱えているであろうお子さんです。
そして、お子さんが療育を受けることで、お子さんのスキルアップを図ることができますよね。
この2つのことを組み合わせて、私は「療育」についてこうお伝えしています。
発達に心配のあるお子さんのスキルアップ
このようにお伝えすると、みなさん、療育のことを少し分かってくださるので有難いです。
あなたも、もし療育の説明に困ってしまったら、是非ご参考になさってくださいね。
今日も最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
「療育」に通っているって言いづらいんですよね💧
何だか「みんなとは違う」って言っているようなものだし・・・。